免震層とは、建物側(免震側)と地面側(地球側)の間の免震装置が設置されている空間のことです。
免震層内には免震装置が設置されているだけでなく、水道管やガス管、電気配線などが設置されています。データセンターでは配線やラックがたくさん設置されていたり、病院ではたくさんの配管が設置されていたりします。また、それらの建物に加えオフィスビルや官公庁舎では、空調ダクトや排気ダクトが配管されていることもあります。
免震層には、建物の構造やクリアランスラバーの設置状況によって、水やゴミなどの異物が免震層内に侵入してくることがあります。可燃物の代表でもある落ち葉の堆積には注意が必要です。
また、長年免震点検を怠っていた建物では、排水ポンプが壊れ、免震層内が水浸しになっていることもあります。
免震層内環境の点検では、「目視点検」を行い、次のようなことをチェックします。
免震層内環境の点検では、次のような指摘があります。
免震層内環境の点検では、クリアランス不足の発見が最も大切です。クリアランス不足は地震の際に、ぶつかって損傷する可能性があります。建物本来の機能が損なわれてしまうことも考えられます。クリアランス不足は、早急なる対応が必要です。
次に、可燃物の堆積チェックが大切になります。もし免震層内で火災が発生したら、免震装置が損傷し、免震装置の機能が損なわれることが考えられます。
免震層は地下に設置されることが多いのですが、環境によっては火が点いたタバコが風によって免震層内に入ってしまうことも考えられます。免震層内の可燃物の処理や清掃は定期的に行うことをおすすめいたします。
また、長年点検を放置された建物で、免震層の排水ポンプが壊れていることがあります。その場合、免震層内に水が溜まり、免震層内の湿度が上昇します。どの免震装置にも必ず金属が使われており、湿気によって発錆しやすくなります。塗装されている免震装置でも、その塗装に傷が付いていたり、塗装が剥がれ落ちていたりすることが多々あります。
もし、免震装置が発錆してしまったら、発災時に免震装置本来の機能を果たすことができない可能性もあります。そのため、免震層内の環境を整え、定期的な塗装の状態チェックや補修も必要になります。
やはり、一般社団法人日本免震構造協会が推奨する頻度での定期点検実施をおすすめいたします。
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