積層ゴム・ダンパー一体型免震装置点検

積層ゴム・ダンパー一体型免震装置点検

積層ゴム・ダンパー一体型免震装置とは、積層ゴムU型鋼材ダンパーが一体となった免震装置です。

積層ゴム・ダンパー一体型免震装置ですと、積層ゴムとU型鋼材ダンパーをそれぞれ設置するよりも基礎の数が減るので、建設コスト削減につながったり、免震層が広がり配管が容易に行えたりするメリットがあります。

積層ゴム・ダンパー一体型免震装置の点検内容

積層ゴム・ダンパー一体型免震装置の点検は、通常点検や応急点検で行う「目視点検」と、竣工検査や定期点検で行う「計測点検」があります。

目視点検(外観検査)

目視点検では、積層ゴムとU型鋼材ダンパーの両方の点検を行います。

  • 装置の傷や汚れ、付着物のチェック
  • ボルトの緩みチェック
  • ダンパーやフランジ、鋼材部の塗装の発錆、ひび、剥がれのチェック
  • 可燃物の堆積チェック

計測点検

計測点検では、目視点検の内容に加え、積層ゴム・ダンパー一体型免震装置の次のようなことをチェックします。

  • 角度計やスケールによる水平変位計測(2か所)
  • インサイドマイクロメータによる鉛直変位計測(4か所)
  • 放射温度計による積層ゴム表面の温度計測

点検での主な指摘内容

積層ゴム・ダンパー一体型免震装置の点検では、次のような指摘があります。

  • 積層ゴムの傷、汚れ、付着物
  • 可燃物の堆積
  • ボルトの緩み
  • ダンパーや鋼材部の発錆、塗装のひびや剥がれ

これらの指摘の中で、早急に対応していただきたいものが、ゴム本体の傷です。次に緊急性が高いものが、可燃物の撤去とボルトの増し締めです。また、積層ゴム部とフランジの境目が錆びている場合は、積層ゴム内部の鋼板が発錆する恐れがあるため、こちらの補修も急がれることをお勧めしております。

点検の流れ

1.スケジュールと
図面の確認
効率よく短時間で点検ができるように、積層ゴム・ダンパー一体型免震装置などの免震装置の配置や点検の順序を確認します。
2.免震層入り
点検担当者が免震層に入ります。立ち合いが必要な場合は、お客様と共に入ります。
3.点検実施
積層ゴム・ダンパー一体型免震装置など免震装置の点検をします。点検をした免震装置は、専用チェックシートの記入や写真撮影をいたします。重大な指摘事項があれば、その場でご指摘いたします。
4.借り物の返却
建物の鍵を預かっての作業の場合は、作業中は自社管理し、作業が終了しましたら返却いたします。その他、免震点検の作業でお借りしたものを返却いたします。
5.報告書作成・提出
点検後に免震装置点検の報告書を作成いたします。フォーマットはお客様ご要望のものを使用いたします。報告書提出は、1カ月程度いただいております。

積層ゴム・ダンパー一体型免震装置点検のポイント

免震装置が設置されている免震層は暗いところが多く、また積層ゴムが黒いこともあって、ゴムの傷が目立ちにくいので、電灯でしっかり照らしてチェックします。

積層ゴムは火に弱いので、落ち葉などの可燃物の堆積が最も危険です。積層ゴム・ダンパー一体型免震装置はU型鋼材ダンパーといった複雑な形状のものが積層ゴムに隣接しているため、可燃物がひっかかって付着していることもあります。

また、建物によっては、積層ゴムの基礎部分やその周辺に荷物を置いていることもあります。そういった可燃物が免震層内にある場合は、すぐさま撤去してもらえるように指摘します。

積層ゴムのフランジ部分と上下の基礎は、大きなボルト30本ほどで固定されていますが、そのボルトが緩み、手で簡単に回ってしまうような場合もあります。

ボルトは、1本でも手で回るということは、他の多くのボルトも緩んでいることが多いので、すべてを増し締めしていくことをお勧めいたします。また、ボルトはトルク管理されているので、手で回らないとしても、定期的に増し締めされることをお勧めいたします。

当社のワンストップ対応

当社では、ボルトの増し締め錆の補修や塗装(タッチアップ)を行っております。お気軽にご相談ください。

免震装置の点検、補修等に関するお問い合わせやご相談、ご依頼等は、
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お見積もりのみのご対応もいたしますので、お気軽にご相談ください。

03-3356-1107
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