免震点検いろは

免震装置はメンテナンスが必要?

免震装置には免震ゴムや鋼材ダンパー、免震オイルダンパーなど、さまざまな種類があります。これらの耐用年数は、メーカカタログ等に記載されていると思いますので、そちらをご参照ください。

株式会社ブリヂストンが提供する免震ゴムは耐用年数が60年以上、オイレス工業株式会社の製品は60~80年、昭和電線ケーブルシステム株式会社の製品は80年相当とされています。このような耐用年数の長さは、建物の寿命に合わせていると思われます。この長い年月の耐用は、免震装置のメンテナンスがあってこそです。

免震装置のメンテナンスには、主に免震点検と補修があります。免震点検で免震装置の不具合を発見し、それを補修します。

免震点検

免震ゴムの点検

免震点検には、目視主体の通常点検と計測主体の定期点検があります。通常点検では、免震装置の外観のチェックや触診を行います。チェックする箇所は免震装置によって異なりますが、装置本体の傷、鋼材部の発錆や可燃物の堆積、ボルトの緩みなどをチェックします。

定期点検では、免震装置の寸法や角度などをチェックし、前回の計測数値からどれぐらいの変化(劣化)があったかをチェックします。

免震点検では、免震装置の点検だけでなく、免震層内の環境チェック、配管や配線などのクリアランスや余長、建物外周部の障害物の有無などもチェックします。

免震点検によって免震装置の不具合を発見し、それが無視できないものであれば、補修を行います。

免震装置の補修

テフロンの補修

免震装置の補修では、免震点検での指摘事項を補修いたします。

テフロン加工されたすべり板に傷がついている場合には、テフロンを補修します。塗装が剥がれた箇所や発錆している箇所では、錆を落として塗装をします。ボルトの緩みがあれば、規定のトルクで増し締めし、ボルトにマーカーを入れ直します。これらの補修であれば、当社にてワンストップ対応が可能です。

免震オイルダンパーの点検でオイル漏れが発見されたときは、メーカーに修理を依頼します。

免震装置のメンテナンスは欠かさずに

免震装置は耐用年数が長いとはいえ、免震点検や修理などのメンテナンスは、コストがかかったとしても定期的に行うようにしてください。免震ゴムの大手企業でもあるブリヂストンのホームページでも、免震点検の必要性を訴えています。

免震層内は湿気が多いですが、そこにある免震装置は、錆が発生してしまうこともよくあります。その錆を放置しておいて、「耐用年数60年なのに錆びてしまったではないか」とメーカーに言ったとしても、メーカー保証が受けられない可能性があります。

自動車をオイル交換しないで使い続けて壊れてしまったとしても、自動車メーカーが保証してくれないことと同じです。

免震点検や免震装置の補修なら、マテリアルリサーチにお任せください。

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