ケガキ式地震変位記録装置(ケガキ装置)とは、地震発生時に地面と建物が、どのようにどれぐらい揺れたのかの軌跡を記録するための装置です。地震の軌跡が判ると、地震の揺れをどの程度軽減できたのか、免震装置に加わったダメージはどの程度なのか、点検や補修を行うかどうかの目安にもなります。
ケガキ式地震変位記録装置は免震層に設置されます。免震層内は外よりも湿気が高い場合が多く、鉄製のものですと、記録板やニードル、架台など全体が錆びてしまって、地震の軌跡が判らなかったり、装置自体が壊れやすかったりします。そのため、錆に強いオールステンレスのケガキ式地震変位記録装置が理想的です。
当社が開発したケガキ式地震変位記録装置は、耐久性の高いオールステンレスです。免震層内のどのような場所にも設置ができるように工夫しました。また、記録板やケガキ針(ニードル)の交換が容易にできるように、メンテナンスのことも考慮した設計です。
もちろん、製作したケガキ式地震変位記録装置は、責任を持って設置工事を行います。
材質 | オールステンレス |
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記録板寸法 | 1,200mm角 ※1 |
記録板目盛 | 5cm間隔の同心円目盛 |
オプションの交換部品 | 記録板、ケガキ針、ケガキ針用バネ |
本体価格 | 40~50万円 ※2 |
※1 記録板の寸法は、地震で建物が揺れ動く許容値を基準に製作いたしますが、サイズ指定も可能です。
※2 価格はステンレスの相場によって変動いたします。
寸法やステンレスの相場により異なりますが、1,200mm角の記録板を平置きするタイプでは、本体価格おおよそ40万円~50万円です。
柱頭免震構造などで使用するアームの長いケガキ針が必要なロングスケール仕様や、設置強度を高めるための筋交い仕様などの特殊仕様の場合は、値段が高くなります。
お見積りをいただいた時期のステンレスの相場によって本体価格が異なります。
ステンレスの記録板にケガキ針(ニードル)で軌跡を描き、地震の軌道を記録する装置です。
この装置は、必ず設置しなければならないものではありません。
建物の設計時の取り決めなどで、免震特記仕様書に記載されている場合は、設置が必要になります。建物の設計者にご確認ください。
設置台数に上限はありませんが、基本的には建物一棟に1~2台設置することが多いです。設置すべき台数については、免震特記仕様書の記載事項に記載されているか、そうでなければ建物の設計者への確認をしてください。
錆びに強いオールステンレス製です。
企画・設計から製造、取り付け工事まで、当社で一貫して行っているので、特殊・特異な案件にもフレキシブルな対応が可能です。
基本的に日々のメンテナンスは必要ございません。免震点検の際に、軌跡や状態を確認します。
ケガキ針が記録板の中心点のみを、小さくけがくので、くぼみが出来ている場合があります。定期点検時に、中心点に動作を阻害する程度のくぼみが出来ていないかの確認を行います。記録板は5年で1回程度の頻度での交換を推奨しています。
地震が発生し、大きな軌跡や重複する軌跡がある場合は、記録板の交換を推奨いたします。
地震発生時に記録板にけがかれた軌跡が、建物の揺れをどれだけ軽減できたかの証拠になります。記録として保存ください。
また同時に、免震装置がどれだけダメージを受けたかの客観的な資料にもなります。そのため、地震後の応急点検の判断に活用できます。
免震層への入り口が小さい場合は、記録板や装置を分割して入れることができます。
当社の記録板には、同心円目盛が標準で入っております。
記録板の標準サイズは1,200mm角ですが、それよりも大きな記録板の製作・設置は可能です。必要であれば、お申しつけください。
当社製作のものであれば、ケガキ針やバネの他に、記録板などのパーツの交換が可能です。パーツの在庫状況もありますので、納期はご相談ください。
免震装置の点検、補修等に関するお問い合わせやご相談、ご依頼等は、
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お見積もりのみのご対応もいたしますので、お気軽にご相談ください。
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