免震装置は大きなボルトやナットで固定されていますが、そのボルトが地震や強風の揺れで緩んでくることがあります。場合によっては、手で回すことができるほど緩んでいることがあります。免震装置のボルトが緩んでいると、免震装置本来の性能が発揮されない恐れがあります。
免震装置のボルトはトルク管理されているので、免震点検で緩みが発見されたときのみならず、定期的にすべてのボルトを増し締めすることをお勧めいたします。
免震層に入り、増し締め対象のボルトをチェックし、トルクレンチにて増し締めいたします。増し締めでのトルクは、設計書またやメーカーカタログに記載された数値にて行います。
増し締めが完了したら、ボルトにマーキングを行います。
手のひらより大きなボルトであっても、手で回すことができるぐらい緩んでいることがあります。
東京都内では毎年、震度1以上の地震が100回以上発生しています。免震装置は、地震だけでなく強風でも揺れることがあります。このような揺れによって、少しずつボルトが緩んでいくのではないかと考えます。
定期的な免震点検をご依頼いただくことで、点検時に当社にてボルトの緩みを発見いたします。ボルトの緩みがあれば、指摘事項としてご報告いたします。
建物を設計したときの設計図書や完成図書があればその数値で、なければ一般社団法人日本免震構造協会「免震構造施工標準」免震部材取付ボルトの推奨トルクまたは、免震装置メーカの推奨値のトルクで締めるようにしています。
当社にてご用意いたします。あらかじめ、増し締めをする免震装置のボルトの規格寸法やトルクの数値が判る図面、建物の設計図書や完成図書をご用意ください。
免震層に入る入口の鍵をご用意ください。場合によっては、電動のトルクレンチを使用することがあります。そのときは、100V電源の確保をお願いいたします。
次の図に示すような、ボルト頭部の対辺の寸法をノギスなどで測ってください。その寸法から、ボルトの規格サイズが判ります。測れない場合は、当社にて現地調査いたします。
図の寸法 | ボルト規格サイズ |
---|---|
36mm | M24 |
46mm | M30 |
55mm | M36 |
60mm | M39 |
65mm | M42 |
85mm | M56 |
90mm | M60 |
95mm | M64 |
100mm | M68 |
105mm | M72 |
110mm | M76 |
115mm | M80 |
120mm | M85 |
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