球面すべり支承の構造は、口の広い御椀のような球面の土台に、円柱の金属を乗せ、その上側に下側と同じ形状の土台を被せてあります。その上側に構造物の重量がかかります。
土台の表面はすべり板になっています。地震などによって、地面が揺れたら円柱の金属を介して、建物の揺れを軽減してくれます。
球面すべり支承は、建物が揺れても自力で元の位置に戻す性質があるため、ダンパーや高減衰ゴムなどと組み合わせて使用する必要がありません。そのため、免震装置の基数を軽減できるため、建築コストや免震点検コストを抑えることができます。
球面すべり支承の点検では、隙間からファイバースコープを挿入し、異物の有無や錆がないか、中に水が溜まっていないか、スライダーが浮いていないかなどを確認します。
球面すべり支承の点検は、通常点検や応急点検で行う「目視点検」と、竣工検査や定期点検で行う「計測点検」があります。
目視点検では、一般的には球面すべり支承の次のようなことをチェックします。
計測点検では、一般的には目視点検の内容に加え、球面すべり支承の次のようなことをチェックします。
球面すべり支承の点検では、次のような指摘があります。
球面すべり支承の点検では、ファイバースコープを用いて内部を点検します。ファイバースコープを挿入するときに、ゴミやホコリが入らないようにしながら、ゴム部分をめくって最小限の隙間を作りスコープを挿入します。
ファイバースコープは、先端にLEDライトが付いた細いタイプのものを用います。スコープを挿入するときは、スコープのレンズや装置内部が傷付かないように注意します。点検台数が多い場合は、スコープのバッテリーにも注意しながら行います。
球面すべり支承の内部は、写真のように中央にスライダーがあり、上下を鏡面のようなすべり板があります。
上下のすべり板は、鏡面のようになっていて、スライダーが映っています。
当社にて準備いたします。
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