建物外周部環境点検

建物外周部環境点検

免震建物は、地震で建物が揺れたときに障害物があったら建物にぶつかってしまい、建物や障害物が壊れてしまうことがあります。可動部に人がいたときに発災したら、建物の大きな揺れで足が巻き込まれる恐れもあります。クリアランス部にはなるべく障害物や人が侵入できないように柵を設けることが望ましいと言えます。

建物の構造によっては、建物外周のクリアランス部が溝になっていることがあり、そこにフェンスが設置されていない場合は、その部分が人の通路になっていることがあります。場合によっては、車いすが通れるようにするために、溝にクリアランス不足の鉄板がいつのまにか敷かれていることもあります。その鉄板の設置は違法ではありませんが、危険なことですので免震点検時に指摘いたします。

通常、免震クリアランス部を通路にする場合は、エキスパンションジョイントが設置されています。エキスパンションジョイントとは、震災で建物が揺れたときに、免震クリアランスの溝が露出しないように敷かれた専用プレートです。簡単に言えば、電車の連結部の通路のような構造になっています。

建物外周部環境の点検内容

建物外周部環境の点検では、「目視点検」を行い、次のようなことをチェックします。

  • 各所のクリアランス確認
  • 免震クリアランス部の障害物有無確認
  • エキスパンションジョイントの状態チェック
  • クリアランス部侵入防止柵の状態チェック
  • 免震建物標識看板の有無確認

点検での主な指摘内容

建物外周部環境の点検では、次のような指摘があります。

  • 植木の成長によるクリアランス不足
  • クリアランス部に自動車や自転車などを駐車
  • エキスパンションジョイントの浮きやズレ、隙間

点検の流れ

1.スケジュールと
図面の確認
効率よく短時間で点検ができるように、建物外周部環境や免震装置の配置や点検の順序を確認します。
2.免震層入り
点検担当者が免震層に入ります。立ち合いが必要な場合は、お客様と共に入ります。
3.点検実施
建物外周部環境や免震装置の点検をします。点検をした免震装置は、専用チェックシートの記入や写真撮影をいたします。重大な指摘事項があれば、その場でご指摘いたします。
4.借り物の返却
建物の鍵を預かっての作業の場合は、作業中は自社管理し、作業が終了しましたら返却いたします。その他、免震点検の作業でお借りしたものを返却いたします。
5.報告書作成・提出
点検後に免震装置点検の報告書を作成いたします。フォーマットはお客様ご要望のものを使用いたします。報告書提出は、1カ月程度いただいております。

建物外周部環境点検のポイント

建物外周部環境の点検では、自動車や自転車などを駐車のチェックやエキスパンションジョイントの隙間、人にケガをさせる恐れがある箇所のチェックが大切です。

また、免震クリアランス部に駐輪された自動車やバイク、自転車の有無も、建物外周部環境点検では大切な指摘事項です。自動車やバイクは高額な資産の一つです。建物の揺れによって、自動車やバイク、自転車を巻き込んでしまって、建物が傷ついてしまうだけでなく、資産も損傷して価値を下げてしまいます。

エキスパンションジョイントでは、隙間の発生はその場で指摘することがよくあります。その隙間からゴミが侵入したり、物を落としたり、ハイヒールのかかと部分が引っかかることなどがあるためです。

エキスパンションジョイントは、大きな地震でずれたり浮いたりするだけでなく、跳ね上がってしまっていることもあります。人の手で動かせないような重たいものが簡単に跳ね上がってしまうほど、地震のエネルギーは大きなものだと実感します。

震災発災後は、エキスパンションジョイントのチェックが大切です。人が出入りしたり、通過したりする箇所をチェックし、危険な箇所にカラーコーンを立てて危険を促すことも大切です。

免震装置の点検、補修等に関するお問い合わせやご相談、ご依頼等は、
お問い合わせフォームもしくはお電話にてご連絡ください。
お見積もりのみのご対応もいたしますので、お気軽にご相談ください。

03-3356-1107
03-3356-1107

(9:00~18:00 土日祝:定休)

トップへ