免震建物の維持管理基準とは、一般社団法人日本免震構造協会(JSSI)が発行している40ページほどの冊子です。この記事を書いている最新版のものは、「免震建物の維持管理基準2018」です。
免震建物の維持管理基準の詳しい内容は、実際に冊子をご覧いただきたいのですが、内容としては、次のことが記載されています。
最初に、免震建物の維持管理基準が作られた目的や、免震建物の維持管理基準の運用方法について記載されています。
また、免震建物の維持管理基準の適用範囲や、維持管理に携わる人たちの体制と役割、免震点検の種類と実施方法や実施のタイミング、免震点検の対象となるものの機能と点検項目などが記載されています。
ここの章では、免震ゴムやすべり支承、ダンパーなどの具体的な点検方法、建物と擁壁のクリアランスの計測方法、可撓継手や電気配線、免震エキスパンションジョイントなどの具体的な点検内容などが記載されています。
当社は、この維持点検実施要領に従って免震点検を行っています。
クリアランスや履歴系ダンパー、耐火被覆、免震エキスパンションジョイントなどの、点検の考え方や考慮すべきことなどが記載されています。
この解説のページは、震災が発生して免震装置の構造や点検に課題が見つかるたびに更新されていくことでしょう。
なお、履歴系ダンパーとは、鋼材ダンパーや鉛ダンパーのように、粘性体・オイルを用いていないダンパーのことです。
付録では、免震点検に関連する建築基準法のことや、免震点検の契約時の取り決めについて、免震建物の維持管理基準の改訂経緯が記載されています。
なお、免震点検に関連する建築基準法の主な条項は、第八条と第十二条、第百一条第二項です。
免震建物の維持管理基準は、Amazonで購入できます。Amazon「免震建物の維持管理基準 2018」をご覧ください。新しい免震建物の維持管理基準が発売されていたら、そちらをご購入ください。
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