免震エキスパンションジョイントとは、免震側(建物側)と非免震側(地面側)の隙間で、主に人や自動車が通過する場所の橋渡しをするプレートです。
免震側(建物側)と非免震側(地面側)には何十センチかの隙間があります。この隙間のことを免震クリアランスと呼びます。免震クリアランス部を人が通過する場合、足を引っかけたり物を落としてしまったりしてはいけません。その隙間を埋めるために免震エキスパンションジョイントを設置します。
免震クリアランスが存在する場所は、屋外だけでなく、室内にある場合もあります。免震クリアランスが室内にある場合は、免震エキスパンションジョイントは足元だけでなく、壁や天井にも設置されます。
免震エキスパンションジョイントは、建物の景観を保つ役割もあります。
地震が発生したら、地震の揺れに合わせて免震クリアランスが広がったり縮んだりします。免震エキスパンションジョイントは、その免震クリアランスの変化に応じて、溝を滑るように移動し、隙間が開いてしまわないようになっています。
免震エキスパンションジョイントには、大きく分けて室内用や通路用に設置されるものと、建物の外周に設置されるものがあります。
室内や通路に設置される免震エキスパンションジョイントは、アルミ製の板状のものや柵状のものがあります。
建物の外周に設置される免震エキスパンションジョイントは、とても重たい重量物です。人の力でも持ち上げられるものではありません。しかし、大きな地震が発生したときには、重たい免震エキスパンションジョイントが跳ね上がることもあります。
地震のときに、免震エキスパンションジョイントが正常に機能するように、定期的に免震点検を実施することが大切です。
免震エキスパンションジョイントの免震点検では、免震エキスパンションジョイントに隙間が開いていないか、板が浮いていないか、免震エキスパンションジョイントが動いたときに障害物に当たることはないかなどを点検します。
免震エキスパンションジョイントの免震点検でよくある指摘事項は、免震エキスパンションジョイントの上に荷物が置いてあったり、自転車が止められたりしていることです。
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