柱頭免震とは、柱の上に設置されている免震装置のことです。積層ゴムやすべり板が柱の上側に設置されています。免震層内に設置された免震装置であれば、腰ぐらいの高さのところに装置があるために点検しやすいのですが、柱頭免震では柱の上に設置されていることが多いので、免震点検に2倍程度の時間がかかることもあります。
竣工点検で免震装置の計測点検をご依頼いただくときに、注意点がいくつかあります。このコラムでは、柱頭免震装置の点検を円滑に行い、点検コストを下げるために、竣工点検をご依頼いただくときの注意点をご紹介いたします。
柱頭免震では、免震装置に金属ケースなどの耐火被覆を必ず設置します。耐火被覆は、免震装置全体を隙間なく覆います。
柱頭免震点検のタイミングが、耐火被覆を設置するタイミングがよりも遅いと、取り付けられた耐火被覆を一度外してから点検を行う必要があります。耐火被覆の取り外しは、耐火被覆の業者さんに行っていただくことを基本としています。
当社の点検スタッフには、耐火被覆の構造に詳しい者が何名かいますが、基本的に当社では耐火被覆の取り外しを請け負っておりませんので、ご注意ください。
柱頭免震装置は、半数以上の装置が背伸びをしても届かない高い位置に設置されています。そのため、高所作業車や高所作業台などを用いて点検を行います。
点検では、柱頭免震装置の東西南北4か所を点検するので、高所作業車や高所作業台などを移動させて点検を行います。
ところが、柱の近くに足場が組まれていて、高所作業者が入れなく、点検ができない場合があります。
この場合、足場が撤去されてから再度ご訪問しての点検となりますので、点検コストが割高になります。
足場と同様に、柱の足元が資材置き場になっていることがあります。手で撤去できる場合には、資材の持ち主様に撤去をしていただいてからの点検となります。
資材撤去をお手伝いすることもありますが、その場合も、点検に想定以上の時間がかかり、点検コストが割高になるばかりか、期日以内に免震点検が完了しないこともあります。
1階の柱に設置された免震装置の場合は、1階が駐車場になっていることもあります。自動車の撤去や侵入防止をお願いします。
柱頭免震装置の竣工点検を行う当日までに、次のことをご確認ください。
柱頭免震装置の竣工点検なら、マテリアルリサーチにお任せください。
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